秋本 崇
所属企業: 株式会社秋本通信サービス
ホームページ:https://www.ats-sapporo.co.jp/
業種:電気通信設備工事・消防設備業
どんなお仕事をされていますか?
当社は、電気通信設備工事、いわゆる「弱電工事」を中心に手がける建設業の会社です。具体的には、防犯カメラやナースコール、オフィスのビジネスフォンやマンションのインターホンといった通信機器の設置工事から、消防設備の点検・メンテナンスまで幅広く行っています。
もともとは大規模な新築工事の下請けとして現場に入るケースが多かったのですが、近年はマンションのオーナー様や管理会社と直接お取引をさせていただき、消防点検・修理などの継続的なメンテナンス業務にも力を入れています。消防設備や防犯カメラのように、法律や防犯ニーズの高まりとともに定期的なメンテナンスが欠かせない設備については、長期的な視点でオーナー様とお付き合いできるのが強みです。
札幌の象徴的な建物の一部メンテナンスも担当させていだたいており、例えばJRタワーの屋上ヘリポートに定期的に上がって設備を確認するなど、札幌の街を支える一端を担っているというやりがいも感じています。私たちは、ただ工事をこなすだけでなく、お客様の安心・安全、そして快適な環境を守るパートナーとしてサービスを提供していくことを大切にしています。

入会したきっかけを教えてください。
私が札幌YEGに入会したのは、まだ社長ではなかった頃に、人脈を広げたいという思いがきっかけでした。異業種交流会に興味を持っていたところ、当時メンバーだった鎌ダホールディングスの高橋先輩(現在は卒業生)と食事をする機会があり、「ちょうどいい団体があるよ」と誘っていただいたのが始まりです。それが2017年の6月頃だったと記憶しています。
最初は何も分からない状態で、誰ひとり知り合いのいないまま、ある例会に参加しました。そこでは先輩メンバーが積極的に意見を出し合い、時には冗談混じりのやり取りが飛び交う、活気ある雰囲気を目の当たりにしました。「なんだこの団体は…!」と正直驚きましたが、同時にとても楽しそうな場所だと感じたのを覚えています。
ちょうどその年は、札幌YEGとして初めて「キャンドルストリーム」という事業を立ち上げた時期で、私はメンバーとしてチラシを配るところから関わらせてもらいました。一人で何千枚も配ったり、誰も知らない中で委員会活動に参加したりと、最初は戸惑うことも多かったのですが、先輩たちがYEGの成り立ちや活動内容をしっかり説明してくれたおかげで、次第に「まだ新しい組織なんだ」「ここでなら自分も新しい挑戦ができるかもしれない」という期待感が高まりました。

入会して良かったことを教えてください。
札幌YEGに入会して良かったと思う点は数多くありますが、特に大きかったのは「多様な経験を積めたこと」と「仲間との信頼関係を築けたこと」です。
入会当初は、正直「仕事につながればいいな」くらいの気持ちでしたが、実際には想像以上に多くの経験をさせてもらいました。キャンドルストリームでのチラシ配りのように、社長や職人としてはなかなかやらないことに挑戦したり、委員会や事業の運営に深く関わったりするうちに、組織運営やマネジメントの面白さを学ぶ機会が自然と増えました。私は2019年に「渉外委員会」という新設の委員会で初代委員長を務めることになりましたが、そこでは全国・全道のYEG活動に積極的に参加して組織をまとめたり、新しい事業を考えたりと、会社では得られない経験を数多く積ませていただきました。役職を受けることで責任感が増し、自分自身を一歩引いて客観視する力が養われたとも思います。
YEGでは、イベントや事業を一緒に作り上げることで、本当に多くの人と知り合い、時には仕事仲間以上の深い友情や信頼関係が育まれます。最初のうちは仕事の依頼につながることはほとんどありませんでしたが、委員長や役員を経験する中で「この人なら安心して任せられる」と思っていただけるようになり、次第に仕事の話もいただけるようになりました。また、私自身も仲間との交流を通じて、他業種の事例や経営スタイルを知り、お客様から相談されたことを別のメンバーにすぐ紹介できるようになりました。直接受注につながらなくても「困ったときはあの人を呼べば解決する」という存在でいられることは、自分の会社にとっても大きな財産です。
総じて、札幌YEGに入会したことで得られたのは、単なる人脈拡大や売上アップを超えた「自分自身と会社の成長」でした。新しいプロジェクトに挑戦しても支えてくれる仲間がいる安心感、そして異業種で頑張る多くの経営者仲間から受ける刺激と学び。それらが相乗効果を生み、会社の経営にも良い影響を与えてくれています。
今振り返ると、最初の「少しでも仕事につながれば」という動機は、良い意味で大きく裏切られました。YEGでの体験は、私のビジネスと人生において欠かせない財産になっています。
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